部屋の○○が壊れた(自己紹介)
記事一発目でなんのこっちゃ、と面食らう方が大半だと思われるが、
僕はいま大変な状況に置かれているのだ。
神奈川県の海沿いで生まれ、23歳で東京の会社に就職した僕は、
2年目で大阪への転勤を命じられた。
土地柄、幼少期から海岸の風景に慣れ親しんでいた僕にとって、
大阪は「グリコのポーズをした恐いおっさんたちが徘徊している街」というイメージしか当時はなかった。
(これは、、、行きたくないゾォ、、、)
そう思うなら最初から転勤の可能性がある会社になんて就職しなけりゃいいのに、その頃の僕は(いまもだけど)物事の入口と出口を考えるロジカルな思考を持ち合わせていなかった。
まあ、お好み焼き美味しそうだし、生きがいのサーフィンも大阪ではできないけど、その気になれば和歌山、四国あたりまで足を延ばせばやれないこともなかろう!
5日間かけて心を落ち着かせた僕は、20年住み続けた地元(実家)を離れ、大阪で初の一人暮らしを始めた。
僕の根城は八畳一間の1K。
当時バンドマンだったの元彼女を呼んだのもこの部屋、
40℃の熱がでて救急車を呼んだのもこの部屋だった。
思い返せば、悲しいことも、嬉しいことも、すべてこの部屋で昇華してきた。
大阪に来て早いもので、2月に転勤の内示がでなければ、晴れて3年プレイヤーだ。
内示が出るのか、はたまた大阪に残留なのか、それは皆目見当がつかないが、
いまの会社にいる限り、転勤の定めからは逃れられない。それはどうしようもない。
ただ、もし転勤になれば、僕を取り巻く生活環境はガラッと変わる。
それはそれで長い目で見ればいい経験と言えるのだが、何かを新しく始めるには相当のエネルギーを消費する。それがちょっと億劫なのだ。
ここまで読んで「え、もしかして大変な状況ってそのこと?」と鼻で笑う方がいらっしゃるかもしれない。
転勤する人なんて日本中に一体何人いると思ってんのよ、ふざけんじゃないわよと。
まったくちがう。問題はもっと差し迫っている。
夏には涼しく、冬には暖かく。部屋の住環境を快適に保っていただいていたエアコン樣(学名:Air Conditioner)が恐らく故障してしまったのだ。
リモコンを向けてスイッチを押しても、予備動作だけして温風を出す前に止まってしまう。運転ランプが点滅して、そのままうんともすんとも言わない。
いじけた子供のように、ひとことも口をきかなくなってしまった。
寒い。とにかく寒い。西日本なんて一昨日雪が降ったばかりじゃないか。
なんでこんなタイミングで故障なんかするんだDAIKIN。
とまあ、愚痴を言ったところでエアコンが動きだすわけでもないので、
ダイキンのエアコンをネットで検索してあれやこれや調べてみた。
どうやら、エアコン起動時に風の排出部分がうまく開閉できていないことが原因らしい。
見たところ、形状に問題はないようなのでセンサーが誤認識している可能性がある。
何なら叩けば動くんじゃないか、とエアコンの側面をパンパンはたいてみる。
……予備動作すらしなくなった。
ブラウン管テレビと同じ、という訳にはいかなかったようだ。
僕がここに住み始めてこんなに切羽詰まったのは、1年前に買ってきたお米2Kgを床にぶちまけたとき以来だろうか。あの時は白く染まったフローリングを見つめて静かに泣いてたっけ。懐かしいなあ。
あー、いけない。感傷に浸っている場合じゃない。
何とかしないと冬を越せない。
ただまあ、打つ手はないから、修理は後日、エアコン業者様にお願いするとして、
今晩はひとまず毛布にくるまって寝るとしようか。
ちゃんと朝日が拝めるといいのだけど。
おやすみなさい。